がん予防啓発チーム「CaPS」 緒方俊介くん

医者を志す医学部生。中でも、がん患者の声に耳を傾ける活動を始めた「がん予防啓発チーム」が発足した。今回は代表を務める熊本大医学部2年の緒方俊介(おがた・しゅんすけ)くんを紹介したい。

中学時代からバレー部に所属いていた緒方くんは、動物好きで、獣医を目指していた。高校時代、医者を目指す友人に刺激を受けたこともあり、医学部志望に変更し、熊本大に現役合格を果たした。入学後もバレーボールサークルに所属し、大学生活を送っていた。そうした彼に、崇城大の友人から誘いがあり、「リレーフォーライフ」というイベントに参加した。

同イベントは、命をつなぐというテーマで、さまざまな企画が行われた。がん患者らがお互いのことを語り合う「がんサロン」に参加した緒方君は、がん患者と直接交流をする中で、医者を希望する自身へのさまざまなアドバイスを具体的にもらうことができた。

その後、日本がん予防協会が熊本大の「学生サポーター」を募集していることを知り、集まった五人でキックオフイベントを企画した。名前は熊本大がん予防啓発チーム「CaPS」。イベントの中で、集まった学生にがんサロンでの体験をぶつけた。

「人に必要とされたい」という欲求を満たす仕事として医者を選んだ緒方君。がん患者の方々から忠告や激励をもらう中で、「医者を志望する学生こそ、がんサロンに足を運び、生の声を聞く形での交流の機会を設定したい」と考えた。

日本がん予防協会の小山和作理事長も、直接説明会に足を運び、学生時代の体験談を語りながら、大学の枠を超えて仲間をつくる大切さや、「利他自利」という仏教の言葉を紹介しながら、人のため世のために役に立つ人間になろうと訴えた。

CaPSでは、がんサロン勉強会を皮切りに、さまざまながん予防の啓発活動を展開する予定だ。その中で、患者を始め、さまざまな人との関わりの中で「学び」を深めていく。同時に、自身のスキルアップを図りながら、社会での体験を将来に生かそうという目的も併せ持つ。

すでに、崇城大や九州看護福祉大、熊本学園大といった県内の大学でも活動を始めた学生サポーターグループもある。今後、熊本を中心として、大学の枠を超えて「がん予防」をキーワードに、活発な活動が展開されることを、ぜひとも期待したい。