”老化を防ぐ酵素” 発見

%e8%80%81%e5%8c%96%e3%82%92%e9%98%b2%e3%81%90%e9%85%b5%e7%b4%a0%e8%aa%ac%e6%98%8e%e5%9b%b3%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%83%88%e7%94%a8熊本大発生医学研究所の中尾三善教授らの研究グループは、細胞の老化を防ぐ酵素「SETD8」を発見したことを3月1日、明らかにした。この酵素は、細胞増殖に関わる酵素で遺伝子の働きを調整する役割を持っているため、正常な細胞のSETD8を阻害すると細胞の老化が速やかに進行することがわかった。この成果は、科学雑誌「セル・リポート」の電子版に掲載された。(=図は同大ホームページより)

研究を行ったのは、熊本大発生医学研究所で細胞医学分野の中尾教授と同大大学院医学教育部博士課程を修了した田中博研究員。2人は、網羅的な遺伝子解析を行うことによって、細胞の老化を制御する酵素とそのしくみを初めて解明した。この研究グループは、SETD8が減少すると細胞内の核小体とミトコンドリアに関わる遺伝子の働きが活発化し、タンパク質合成とエネルギー産生が増加することを突き止めた。一連の細胞老化に関するメカニズムを解明したことで、老化の制御法が開発されることが期待される。

今回の研究は、日本医療研究開発機構(AMED)革新的先端研究開発支援事業(AMED―CREST)、文部科学省科学研究費補助金、武田科学振興財団研究助成、熊本大博士課程リーディングプログラム「グローカルな健康生命科学パイオニア養成プログラムHIGO」などの支援を受けている。